南九十九島の初チヌ釣り
私の所属釣りクラブ(99アングラーズ)では、初釣り大会を毎年南九十九島で開催しております。昨年度はクラブの若手橋本君が新年早々オジカ瀬で大型クロダイを1人で3枚も釣り上げ、1年のツキを1日で使い果たして後は散々の結果に終わったそうです。さて今年は・・・。
大会は1月8日(月)、場所は南九十九島一帯の磯で、対象魚はクロダイ、メジナなど。しかしメジナはこの海域では最大級でも35センチほどで、一方クロダイは40cmクラスを中心に50cmオーバーも狙え、クロダイを釣ったほうが絶対的に有利です。

大会当日、天気は曇りのち晴れの予報だが、昨日からの強風がまだ残り、沖側はうねりがある模様。根性無し集団のため出港を8時にずらし、憲ちゃん船長(鹿子前の瀬渡し竹内商店の憲一船長は実は99アングラーズの会長さんなのです)に、「風が当たらず日が当たってぽかぽかして気持ちよくクロダイが最低3枚は釣れる所に上げて・・」などと贅沢を言っていたら、松浦島・丸島付近のハナレに2名1組で瀬上がりとなりました。
途中、船上で副会長の永田さんと相談の上、時間に余裕の無い内川、楠本両氏を除いて、納竿を5時に遅らせました。実はこれには大いなる戦略があったのです(少しオーバーかな)。
私は永田副会長と丸島のハナレに上がり、1時までの下げ潮を狙いました。ここの下げは写真の正面の真珠筏のほうに流れいかだの際で食わせる釣りが理想です。私の仕掛けは竿がダイコーアクロス磯06号、リールダイワトーナメントX2500LBAに道糸2号ハリス1.75号の直結にチヌ針2号をセット。ウキは釣研の秦SPbQとMハリスウキ0号のセットをガン玉で沈めて行く全遊動です。

撒き餌を打ちながら流し込んで行くが、ツケ餌がなくならない。餌さ取りもいない様子。釣り始めて1時間、筏に食い気のあるクロダイが付いていれば当たってくる頃ですが、メバルが永田さんの竿に2回掛かっただけで、下げ潮は止まってしまいました。参考までに水温を測ってみると14度・・・。
この時点で全員アタリすら無しの完全ボウズで、午後からの上潮のポイントへ瀬変わり。私たちが最初に牧ノ島へ、後の組はどこへ行ったか不明。ここは足元から浅く実績も無く、ほとんど釣り人が上がらない場所。果たして釣れる事やら。ただ、このすぐ近くの桂島や天目、ネタギ、小深に囲まれた一帯は水深もあり餌も豊富で越冬クロダイが毎年釣れる所なので、期待はできます。
初めての釣り場なので、いい潮を探してあちこち仕掛けを投げてみたが、足元に寄る潮であまりぱっとしません。ちょうど目の前を3時の回収で内川さんと楠本君が手を振って帰って行きました。私が一息入れていると永田さんから潮が変わったと呼ばれ、見てみると今まで蛇行してふらついていた潮が勢いをつけて足元を通して永田さんのウキを運んでいます。そのウキが2人の目の前で美しく流れるように消えてゆきました。合わせが入り上ってきたのは40cmほどのきれいなクロダイでした。

チャンス到来!しばらくしてまたもや永田さんに同型のクロダイが。今日はやられたかな・・と思っていたら、今度は私にアタリ。合わせるとかなりの手応え。大型なので、手前が浅く沈みだらけのため無理に止めず、沖でやり取りするつもりで永田さんに伝えると、竿を上げてくれるとのこと。
ところが!竿を上げようとした永田さんにもクロダイが当たりダブルヒット。魚がお互い逆に走り、糸がクロスしたため竿を交わして入れ替わろうとした隙を突いて、永田さんのクロダイが針を外して遁走。上げようとした竿なので合わせが浅かったようです。私のクロダイは竿に乗っており、久しぶりの感触をしばし楽しみながらタモに収めたクロダイは本日の大物賞。47cm1.7キロと、今の時期ではまあまあの1枚でした。

[アドバイス]
寒チヌは少しでも水温の高いところを釣ること。冷たい北風が吹く所より、太陽が当たり水温が上りやすいところ。浅い所より深いところ。冷たい下げ潮より温かい上げ潮。朝マヅメより夕マヅメなど・・・。

[釣果その他問い合わせ]
鹿子前 竹内商店0956−28−2697

釣果(47p他)


憲栄丸V


永田副会長


オジカ瀬方面


丸島のハナレ