中五島・佐尾「三ッ瀬」のイシダイ
12月3日〈日)夜9時30分、「第3喜久丸」で臼ノ浦港を出発。中五島、滝ヶ原瀬戸のケムタ瀬付近で、キロオーバーのグレを狙っての夜釣りである。ところがウネリの影響で、本命ポイントへ上がれず。42センチを頭にキロオーバーを4枚釣ったところで、夜釣りを終了。本日の本命のイシダイ釣りに、転戦する事になった。

いつもより少し早めに瀬変わりを行う。佐尾鼻近くの三ツ瀬の東の瀬へ、篠崎氏と上礁。原田氏は裏側の平瀬向きのポイントへ、1人で上がった。今日は12時が満潮なので、上げ潮狙いである。佐尾鼻を向いたポイントに篠崎氏と並んで、竿を出す事にした。
竿はがま石バーサス20号4・8m、リールはシマノタナトル石鯛GT3000。足下狙いで、真空オモリ15号の宙吊り仕掛けである。ハリはオーナーカット石鯛「匠」の16号。ウニガラのマキエをパラパラと落としながら、いざ釣りを開始。

第1投から、エサ取りが活発に当たってくる。潮もゆったりと入っている。ガゼ、ヤドカリ、サザエと交互に使って様子を探ると、今日はサザエが1番良さそうだ。ガゼはアタリが遠く、ヤドカリはすぐになくなって使いにくい。
時々穂先が押さえ込まれるが、小型らしくすぐに放してしまう。なかなかハリ掛かりしない。裏の原田氏の様子を見にいくと、「今日は潮が小さくて、足下へ入ってきていないようだ。アタリがまったくない」と言う。潮が上がる前に私たちの所へ来るように勧め、篠崎氏といっしょに移動を手伝う。3人で一息入れてから、再度釣りを開始。

1番左の高台に入った原田氏の竿が、気持ち良く入っていった。魚が竿に乗っている。恩知らずとはこの人のことである。なんの遠慮もなく竿を曲げている。だが、引きが弱い。「たぶん、ポッポか何かだろう」と見ていると、かわいそうに、35センチほどのイシガキがハリに掛かっていた。
「リリース・・・!」私と篠崎氏の声に、原田氏は渋々イシガキを放した。ところが水音の代わりに、「ポトン、パタパタ」と音がした。足下に下ろした道糸の前を、なんとチョウチョウウオがヒラヒラと泳ぎ回っている。もう12月だというのに、海の中はまだ夏の名残りを留めているらしい。

本日が今年最後の釣りになりそうなので、手返しフル回転でがんばり続ける。だが、ついに潮止まり。1時が納竿なので、潮返しを狙うため置き竿にする。暑いので上着を脱ぎ、3人で冷えた缶ビールを飲んだ。本当に今は12月なのだろうか?
返しの潮が動き始めると、今度は篠ちゃんのプレシオが大きく入った。多少の抵抗を見せながら上がってきたのは、写真のイシガキ。「エサ取りにしてはまあまあか・・・」と言ってはみたものの、少し羨ましい。こうして、今年最後の〈たぶん・・・)イシダイ釣りは終わりを告げた。

佐尾「三ッ瀬」




イシガキダイ(1・5K程)




篠崎氏とイシガキダイ