佐世保港外の「蟹瀬本島」

春のクロダイ前線は地磯周りの居付きのチヌ(沖の深場で越冬するのではなく比較的地磯周りの水温が冬でも安定している場所で冬を越したチヌ・地付きとも言う)が先に動き始めそして沖からののっ込みと続いて行きます。
佐世保の場合、例年梅の花が咲く頃、暖かい東風とともに水温も上がり始め14〜15℃になると、南北九十九島や北松浦郡の地磯周りでチヌが釣れ始めます。
そして釣れる範囲が沖のほうへ広がり桜の花と共に佐世保港外の磯や平戸宮ノ浦、そして5月の連休頃には有名な五島列島方面(祝言島や佐尾三ツ瀬など)でスケールのでかいのっ込みチヌの大群を見ることが出来ます。
地付きのチヌ釣り(シーズン前半)

佐世保港外「平瀬のチヌ」2001/4/19

この時期のチヌは地磯周りを中心に、比較的水深があり餌になるものが多い真珠養殖筏や真鯛ハマチの養殖いけすの近くを狙います。
北向きの場所は冷たい北風が当たると水温が下がりやすいため、南東向きの朝日が良く当たる足元から比較的水深のあるポイントを選び、午後からの上潮がゆっくりと筏やいけすのほうに流れる場所を撒き餌でチヌを筏の下から誘い出すように狙うとかなり高確率で当たってきます。
この時期のチヌは2〜3匹で行動しているケースが多いので一枚釣れたら続けて当たりますので慎重に粘ってください。

中五島・祝言島の「鏡瀬」

沖の深場から産卵のため浅場に上がってくる、本格的なのっ込みのチヌを狙うこの時期のポイント選びは、産卵場所となる大きなシズミが点在しワカメやヒジキ等の海藻が多く足元から沖の深みへと段々に落ちてゆくような場所を選びます。
のっ込みは3〜4匹で1グループとなり各グループごとにのっ込んできます。オス、メスの構成は固体の大きさなどで変わってきます。平戸宮ノ浦の上、下阿値賀島や佐世保港外の白瀬、カニ瀬、片島などが有力な釣場です。
またシーズンの後半になるとたくさんのグループが集まり大集団になることもあります。過去に中五島の祝言島の鏡瀬に5名で上礁し、ひと汐で50枚以上のチヌを釣ったこともあります。最近では乱獲防止のためこんな馬鹿なことはしないようにしています。

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